こんなところに民俗学 〜秘境・椎葉村から地域づくりを考える〜
大人気Podcastチャンネル「やさしい民俗学」パーソナリティの岸澤美希さんをお招きし、民俗学×地域づくりについて語らうトークイベント。日本三大秘境のひとつであり、日本民俗学の発祥の地でもある宮崎県椎葉村が企画いたしました。
椎葉村は、まるで仙人が住まうような急峻な山々に囲まれた“秘境”です。村内にはスーパーマーケットが1軒しかなく、その1軒さえ日曜はお休み。最寄りのコンビニまでは車で1時間かかる地区もあります。そんな秘境暮らしは、都市の暮らしに比べると一見不便に見える点ばかり。しかしながら、ここ10年ほどそうした地方での暮らしを選ぶ若者が増えに増えていることをご存知ですか?
今回のイベントでは、その土地その土地に根づく人々の暮らしから人類の歴史を紐解こうとする学問である「民俗学」の知見を借りて、地方暮らしに新たな光を当てたいと思います。実は「民俗学」と椎葉の縁は深く、日本民俗学の祖である柳田國男が初めて著した民俗記録が椎葉の狩猟文化に関するものなのです。その名も『後狩詞記』(のちのかりことばのき)。
本書を入口に、柳田はなぜ無名の人々が伝承してきた山奥の猪狩りの技法を記録したのか、柳田が志した「民俗学」とは何だったのかを紐解いていきます。「民俗学」の目的は、これからの地域づくりが目指す方向と重なるのではないでしょうか。対談の相手は椎葉に暮らしながら民俗調査をすすめる椎葉民俗芸能博物館「山奥学芸員」の森内こゆきが務めます。学術的な知見と秘境暮らしの実感を行き来しながら、これからの地域づくりを考えてみたいと思います。
また、会場では今後の地域づくりを考える上で参考になる『森と算盤』を販売します。著者は渋沢栄一のひ孫である渋沢寿一さんです。渋沢栄一が目指した資本主義を紐解き、これからの時代の自然と経済生活、未来の資本主義のあり方を提示する一冊です。購入希望の方は、申し込みと合わせてご希望をお伝えください。
【イベント概要】
登壇者:岸澤 美希 氏(民俗学研究者)、森内 こゆき(椎葉民俗芸能博物館 山奥学芸員)
日 程:2024年9月1日(日)
時 間:14:00〜16:00
申 込:https://peatix.com/event/4062724/view