【開催レポート】「藤原印刷に学ぶ顧客に選ばれ未来を創り出すビジネスのつくりかた」プレイベントvol.2を開催いたしました
2023年10月18日(水)、HIRAKU IKEBUKURO 01 SOCIAL DESIGN LIBRARYにてセミナー「藤原印刷に学ぶ顧客に選ばれ未来を創り出すビジネスのつくりかた」を実施しました。但馬武さん(fascinate株式会社)よりご自身が長年在籍されたパタゴニアがつくってきた、事業がnew paradigm(ニューパラダイム)に変革する時の流れについてのお話からスタートしました。そこからHIRAKU IKEBUKURO 01についての説明へ。
2023年12月からスタートする連続講座にむけて、時代の先端をいく経営者をお招きしてお話を伺うプレセミナー、今回はその第二回という位置付けで長野県松本市より藤原印刷株式会社、藤原隆充さんをお迎えしました。
まずは藤原さんより会社、そして印刷業界についてお話いただきます。友人たちには「印刷業界」というと必ず「大変だね」と言われるとのこと。印刷業は社会的にも活字離れなどマイナス要素が目立ち、いかに早く、安くを求められる競争に陥りやすい業界構造になっているそうです。そこで藤原さんが取り組まれたのが「どこもやっていない印刷をやる」でした。建築業でいうところの「施主が建てたい家」と「工務店が建てたい家」の違い、と分かりやすい例えで表現します。その領域に仕事がある、という気づきがあった出来事などにも触れられました。キーワードは「製造業に顧客満足度を」です。話は個人との仕事が増えてきた事に移行していきます。
「それって儲かるの?」という気になるお話にも踏み込みます。面白かったのは工場で行うオープンファクトリー型イベント、この工場で刷った本を買える、というツアーです。「この機械で刷った本です。」というオンリーワンの体験ができます。続いて藤原さんと但馬さんのトークセッションへ。家業に戻って最初の印象は「終わってる!」だったそうです。弟さんと悪態をついていた過去を笑いも交えながらお話しいただきました。そこから苦労をされながらも試行錯誤されてきた内容へ。ターニングポイントは工場にお客様をおよびした事だったといいます。直接耳にする感謝や称賛の声は会社に大きな影響を与えました。
但馬さんから「兄弟でやっていてうまくいっている会社さんをあまりみたことない」という質問に対するやりとりもとても面白く、愛情あふれる兄弟関係が滲み出てらっしゃいました。技術の方の説得はどのように?の質問にも「お願い!」という回答で会場を沸かせました。
ご参加いただいた皆さまには付箋に「セミナーを聞いて感じたエッセンスやキーワード」を書いて張り出してもらうワークも行い、ホワイトボードを大量の付箋で埋めていただきました。会の最後には未来の話へ。本を創ること(クラフトプレス)をもっと一般に広げていきたいと藤原さんは語ります。
但馬さんからも「自己表現を助けていくのが藤原印刷」なんですね、と付け加えます。「目の前のお客様をともかく大事にする」と締めくくりました。
登壇いただきました藤原様、ご参加いただきました皆様、本当にありがとうございました。