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HIRAKU書店 オーナーインタビュー:ゆるやか書店
HIRAKU書店は、上池袋のHIRAKU 01 IKEBUKURO SOCIAL DESIGN LIBRARY の一角にあるシェア型書店です。シェア型書店とは一つの大きな本棚の一つ一つの棚にオーナーさんがいて、それぞれが棚の中に好きな本やおすすめの本を販売、展示を行う書店のことです。今回は、そんなHIRAKU書店の一つの棚にある「ゆるやか書店」さんにお話を伺いました。
漫画とアニメと旅行と。「ゆるさ」を追求する書店。
「ゆるさってなんだろう。リラックスしている、落ち着いているってどんな状態だろう。もしかしたら、それは好きなものに囲まれて、好きなことをしている時間のことなのかもしれない。そんな思いを込めて『ゆるやか書店』と名付けました」
そう語るのは、「ゆるやか書店」のオーナー、ふじたまさん。池袋にあるシェア型書店「HIRAKU書店」の一角に、ふじたまさんが営む「ゆるやか書店」があります。
本棚で交わすコミュニケーション
「本棚を通じて、自分の好きなことを共有したり、話し合うのがいいなと思っています。漫画を読んで『面白い』と感じたら、誰かと感想を語り合いたくなります。だからこそ、自分が読んで面白かった本や、感想を分かち合いたいなと思った本を棚に並べています」
本棚には、話題の漫画や小説を中心に、ふじたまさんが面白いと感じた本がずらり。本を読み終えた後、映画を観終えた後に溢れる「面白い!」「誰かに感想を話したい」という気持ち。そんな「旬な気持ち」を、棚をつくる上で大事にしていると教えてくれました。
「パッと棚を見て、『この本読んだことある』『これ面白そう』と、感じてくれたら嬉しいなと思います。1冊でもいいけど、置いてある本の中で2、3冊引っかかったら、この人と趣味が合うかもしれないと感じるし、自分が知らない本だとしても『実は面白いのかも』ってなるかもしれない。別に本人はそこにいなくても、本というものがあるだけでなぜか共感やコミュニケーションが生まれる。そういうのがあったらいいなと思います」
本棚から生まれるコミュニケーション。言葉を交わさなくても、置いてある本を通じて共感やコミュニケーションが生まれていくことが嬉しいとふじたまさんは語ってくれました。棚はただ本を並べるための場所だけではなく、そこに並べてある本を通じて、つながる場でもあります。それが「ゆるやか書店」の魅力のひとつなのです。
自分の好きをカタチにすること
「本棚もそうですが、ミニイベントも自分の想いや考えを形にして表現する、すごくいい機会になっています。自分が今、興味や関心のあること、好きなことをイベントという形にして、みんなと共有したら、どんな反応をするのかなと思いながら毎回開催しています」
HIRAKU書店のオーナーには、月2回のミニイベント開催の特典があります。ふじたまさんもこれまでに10回以上、様々なイベントを実施してきました。
その中でも、『日本全国ローカル図書館巡りのススメ』や 『本好きのための聖地巡礼のススメ』といった旅行先で出会った面白いものを共有するイベントや、『好きなマンガを語る飲み会』 や『好きなアニメを語る飲み会』などの自分が「好きだな」「面白いな」と思うことを語り合うイベントが特に印象に残っているとのこと。
「そういうイベントができて、本当に楽しいなと思います」と、ふじたまさんは満足そうに語りました。
そして「やっぱり今後も、自分が今本当に思ったことや興味や関心があること、そんな『旬な気持ち』を本棚やミニイベントで表現していきたいですね。面白い映画を観たら、その映画を語る会を開いて、映画に関する本を並べてみたり。そんなふうに、みなさんと一緒に語り合いたいです」と、話してくれました。