ビジネスパーソンが学ぶべきアート思考入門 〜Kids=Artists的対話鑑賞に学ぶ〜
2024年8月28日(水)、ビジネスパーソンが学ぶべきアート思考入門〜Kids=Artists的対話鑑賞に学ぶ〜を開催いたしました。
アート思考とはアーティストのように自由で創造的な発想を重視し、固定概念や常識にとらわれず、自分なりの視点から新しい考え方や価値を見出す思考方法のことです。
VUCA時代が謳われ、世の中の変動が目まぐるしく、予測不可能な現代において「敷かれたレールに従ってさえいれば成功できる」という常識や既存の価値観の多くが通用しなくなってきているのが現状です。そのため、アート思考の「常識にとらわれない自分なりのものの見方」はビジネスの場で活用のできる思考法として大きな注目を集めています。
今回はstudio201の宮副さん、対話鑑賞ガイドの尾亦さん、アーティストの中坪さんを講師としてお迎えし、実際に対話鑑賞のワークも交えながらアート思考について学んでいきました。
まず初めは対話鑑賞を行いました。
対話鑑賞とは、「アートに正解はない」「作品に関する情報はあるけど、作品に対する解釈は人それぞれ」という認識のもと、気づいたこと、感じたこと、思ったことを他の人と対話をしながら絵を観るという鑑賞方法です。
これを行うにあたって大切なことは、①感じたことを自由にオープンに話すこと②人の意見を否定せず、お互いの意見を受け入れ合うこと③キャプションは読まず、作品そのものに集中すること の3つです。
キッズ作品で対話鑑賞では、1枚の絵から見えたこと、感じたこと、考えたことについて、参加者の方全員が自由に意見を交わしました。
今回の対話鑑賞に用いられた一枚の絵は、『STUDIO201』の「Kids=Artists〜すべてのキッズはアーティスト〜」というプロジェクトの中で白いキャンパスに、子供たちが好きなように描いて制作されたものになります。
花火大会や新宿のネオン街を走る車、ランバイクとドレス、アイスクリーム、水泳大会など、参加者の皆さんは同じ絵を観ているのにも関わらず、全く異なった情景やストーリーが多く挙げられました。
対話鑑賞の中では、自分の意見を伝えるだけでなく、他の人の意見を聞いて頷きが見えたり、「確かに」という声が聞こえてきたり、更には他の人の意見を聞いたことで絵の見方や印象が変化したりなどと、参加者の皆さん全員がお互いの意見を尊重し合っている場になっているなと感じられました。
その後は、参加者の皆さんが実際に絵に書き加えていきました。ここでの目的は作品を完璧なものにすることではありません。対話鑑賞の中で気づいたこと、感じたこと、考えたことを自身の中でアウトプットするということを目的として行いました。参加者の皆さんは、同じテーブル内で談笑しながら取り組んでおり、終始和やかな雰囲気で自分の感じたこと、考えたことを各々表現していました。
さらに、描いた絵を同じテーブル内で共有をし、自身はもちろん他の人の感じた思いや閃きも大切にし、対話を広め、深め、新たな気づきをどんどんと発見していきました。
今回のこのセミナーは2時間という短い時間の中でしたが、充実したプログラムのもと大盛況のうちに終了いたしました。
参加してくださった皆さん、自身ができる範囲内で今回学んだことを職場などでぜひ実践してみてください!
ご参加いただいた皆様からは、
開いた脳みそを閉じないように、発想し続けたいと思います
子供たちが自由に作った画面を見て、ここはこんなものに見えるな、と想像を巡らせる事がとても楽しかったです
仕事においても想像・思考を巡らせる事を大切にして行きたいです
様々なモノの見方や最初の自分の感じ方と他の人の意見を聞く内に見方が変わっていくのが楽しかったです
みんな違って、みんないい。自分にできることを全力でやり続けるというシンプルなことですが、改めて大切なことだと認識しました
などといった感想をいただきました。
宮副さん、尾亦さん、中坪さん、イベントに参加してくださった皆様、
ありがとうございました!